夜行の「オホーツク」が着き、ゆっくりともう一つのホームにいる「オホーツク」に乗り込んだ。グリーン車は誰もいなかった。すると先ほどB寝台で隣にいた男もグリーン車に乗り込んでいた。やはりフリー切符でも使っているのだろうか。考え方は同じのようだ。結局この客と二人だけの乗車であった。
6時23分に定刻に発車した。右の車窓には、網走湖がずっと見えていた。しかし、女満別を過ぎると見えなくなってしまう。美幌や女満別では誰もグリーン車には乗らなかった。美幌から北見の間は、山岳路線であった。愛し野を過ぎると平地が広がり、北見市街が見えてきた。そして高架線になり柏陽を過ぎて高架を下りると北見に到着した。降りる人は全くいなかった。かわりにたくさん乗り込んでいく乗客が見えた。北見駅は、2面3線のホームでもう一つのホームの所にちほく鉄道の池田行きが停車していた。
2両編成の車両は、高校生でかなり混雑していた。後ろをあきらめて前の車両へ行くと運良くワンボックスが空いており、すぐに座った。7時17分定刻に発車。石北線は、すぐに北見トンネルをくぐるが、わがちほく線は、左へカーブしていく。途中、北光社や広郷でたくさん乗り込みかなり満員に。そして、訓子府でかなり下車するように見えたのだが、かわりにまた同じくらい乗り込んできた。
そして、置戸に着くと、高校生が全員降りてしまい、たったの3人になった。しかも後ろの車両は、いつの間にか切り離されていた。ここ置戸で序章が終わった感じがした。後ろの車両は、北見行きとなり停車していた。1両になった池田行きは、すぐに発車した。時々小さな木造ホームで1両しか入れないホームもあるし、近代的に改造された駅もあり、このギャップが激しい。置戸から陸別までは、山岳路線を走っていた。途中に牛の放牧などがたくさん見られた。陸別までは、誰も乗る人はいなかった。8時43分陸別に到着した。ここで5分停車。
ウロウロしていると「一番寒い街陸別町」と書いてある看板を発見した。陸別駅は、2面3線の駅だった。ここで数名乗り込み8時48分に出発した。足寄に着くと、ここがちほく鉄道で最大の駅ということが分かる。今までで一番近代化されている駅ではないだろうか?足寄で入れ替わり乗車があり、すぐに出発した。
そして、今まで山ばかりの風景が続いていたが、本別を過ぎてからは、平地になっていく。ここでも馬ではなく牛が放牧されていた。そして10時19分、3時間のちほく線の終点池田に着き、旅が終わった。しかし、ちほく線のホームは、駅の先端にあり、次に乗る帯広行きの普通へはだいぶ距離があった。そしてちほく鉄道に乗ったという証明書をもらった。
池田発帯広行きのキハ40系の3両編成のワンマンカーに乗る。3両ということでやはり空いていた。10時25分定刻に発車した。やはり線型が安定しているのか揺れはさほどなかった。幕別と礼内では乗り込む客が多かったが、大した混雑にはならず、終点の帯広には10時55分に到着した。ほとんどの客が次の「とかち」の自由席へ走っていくのだが、グリーン車なのでのんびりと入ることにした。
隣のホームには、すでに札幌行きの「とかち」が停車していた。後ろから2両目、ひときわ目立つ車両がグリーン車で2Fがそうである。そして、1Fは2人用の普通個室であり、中身は少しボロが入っているようだが、グリーン席を見るとさすがに違っていた。違う点を言うと、車窓は、抜群によい。読書灯の他に風量調節もあり、これがまた、別の意味で良いかもしれない。11時09分定刻に「とかち」は発車した。
グリーン車も半分埋まっていた。しかし、このダブルデッカー車は動力がないのかすごく静かでモーター音などが全くといっていいほどなく快適であった。芽室を過ぎ、途中で「おおぞら」と行き違いの為に5分近くも停車した。十勝清水、新得とグリーン車は増減がなかった。新得を過ぎ、石勝線に入るとやはりスピードは上がるといいたいのだが、上り坂なのかスピードはあまり上がっていないような気がした。どんどん上がっていくと新得の街並みが小さく見えることを発見した。大きなトンネルに入り、それを出ると、もう周りは、山ばかりに囲まれていた。
12時21分にトマムに到着した。駅から少し離れた所に大きなホテルやスキー場が見え、レンガ色をした連絡橋があった。すぐに出発。次の占冠まではあまりトンネルはなく、人が寄り付くところではないところを走った。12時36分占冠に到着。周りには、少しだけ家があった。占冠を出ると、新夕張までは、長いトンネルばかりが続き、地上の世界が見られるのはごくわずかである。いくつかの長いトンネルを抜けると、見慣れた風景に出た。右手には夕張線の線路が見えていて、夕張川を渡っていた。13時新夕張に到着。たくさんの山を貫いたトンネルを抜けてやっとここまでたどり着いたという感じだ。追分に停車して、南千歳には、13時33分に到着した。
13時44分「北斗」が入ってきた。初めて乗るハイデッカ−車両だ。まずはグリーン車をチェックすると普通の大型リクライニングシートだった。視界は、二階建て車に比べると低いが、やはり駅のホームを見ると高く感じる。しかし、困った事に窓ガラスがすごく汚れていた。これには、正直やられてしまった。今回は、天気がよく、天井近くに窓ガラスがあるハイデッカ−車は、太陽の光がもろに入り、暑すぎた。天気がよいのは、ここでハマってしまったという感じだ。北海道でよく見るのはパターゴルフ場。これは結構多いと感じた。八雲には、15時45分に到着した。
時刻表から推測すると、今日でもう最後の281系となる札幌行きの「スーパー北斗」に乗り込んだ。八雲駅は、海に近いが何も周りにはなく、タクシーがたくさん並んでいただけだった。281系のグリーン車に乗ると、自分の指定座席に先客がいたのは、驚いてしまった。すぐに蹴散らして座る。そして札幌までに間優雅なひとときを過ごした。この列車には修学旅行の高校生なのか?たくさん乗っていた。
今日は、ローストビーフの珍しいコスプレみたいな店で夕食とした。